ひざ痛について

 

「膝が痛い」、いわゆる「ひざ痛」。

 

中高年くらいから高齢者まで「ひざ痛」で困っていらっしゃる方は多いですね。

 

(子供(成長期)ですと成長痛(オスグット病)もありますね。)

 

また、たまたま今日朝から見たテレビでは、「ひざ痛」の原因の一つとして

 

「がに股歩き」があると紹介されていました。

 

そして、なぜ「がに股歩き」になるかというと、膝周りの筋力が弱いからと。

 

その人は1日に1万歩とか毎日たくさん歩いている人でした。すると、

 

歩くという動作は、健康には良いが、筋力が付くわけではないと。

 

なので筋力をつけると改善する。というのがあっていました。

 

その後は、出勤のため見れませんでした。

 

膝が痛くなる原因

 

①半月板がすり減っている。

 

②座りっぱなしの仕事(運動不足)

 

③運動のし過ぎ

 

④「がに股」や「O脚」

 

いろんな痛みの原因が考えられますね。

 

でも、関節の痛みで来院される方に共通することがあります。

 

それは、 その関節の動きに関係する(関節をまたいで、関節の上と下の骨に繋がっている)筋肉が硬くなって収縮していること(伸びにくいこと)です。

 

①半月板がすり減っているというのであれば、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)をはじめ、ハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)、腓腹筋(ふくらはぎの上の方の筋肉)などの筋肉が収縮して、膝に圧迫をかけていると考えられます。

 

内外や前後の圧の差によって、すり減る場所が違ったりもするでしょう。

 

②座りっぱなしの仕事では、単純に考えると、座っている時にハムストリングスが収縮しそうですね。

 

あとは、座っている時、脚は楽をしてリラックスして力が抜けていそうです。

 

が、実は違って、

 

ちょっと試してみてください。

 

まず

1.背もたれにもたれて、椅子に座ってみる。

 

  足全体、力が入っておらずリラックスしている感じですね。

 

でも、

 

2.目の前にパソコンがあって「さあ!今から仕事をするぞ!」と思って、手をパソコンの前において、キーを打ってみてください。

 

さあどうでしょうか?気持ちハムストリングスに力が入っていませんか?

 

そして、しっかり画面を見るために、顔を近づけてみるとどうですか?

 

足裏や脚の指に力が入っていませんか?(あと、肩や脇、腹筋、腰、そして目も!)

 

実は気づかないくらいの少しの力がいろんなところにずっと入っているのです。

 

気合が入れば入るほど、仕事にのめりこめばのめり込むほど。

 

パソコンを使っている間中、ずっと、じっとして動かずに力を入れっぱなしにしているのです……。

 

パソコンなどを使わない高齢者の方でも、椅子に座って、テレビを見たり、新聞や本を読んだりされていると思います。

 

似たような状態が起きているのではないでしょうか。

 

なので、座り仕事の方や、椅子に座りっぱなしの高齢者の方に、「ひざ痛」が多いのです。

 

膝を動かしてないのに……。

 

逆に、動かしていないから。

 

また同時に、肩も、腰も、目も。

 

長時間の、微量の筋肉の緊張が持続されて、血行不良を起こして、筋肉を硬くさせていくのです。

 

そう考えますと、「関節の痛み」の原因も単純に理解しやすいですね。(もちろん、たくさんの原因があります。これだけではないですよ。)

 

では、一番最初に書きましたテレビでの「ひざ痛」には筋力をつけると良いから筋肉を鍛える。

 

でも、この状況下にある筋肉に筋トレをするとどうなるでしょうか?

 

10年ほど前に80歳代の女性の方が、

 

「膝が痛くて、病院に通っていたんだけどね、リハビリと言って、足首に重りをつけて、膝の曲げ伸ばしをさせられるんですよ。……。でもね、終わった後から膝が痛くてね、行かなくなって……。だから来ました。」

 

と。

 

もちろん、あまり膝など体を動かさない高齢者の方には、リハビリとしての運動は大変大切です。

 

でも、若い人でもそうですが、痛いときに運動はしたくないのが心情でしょうね。

 

「筋肉が強くなったら痛みが減りますよ」と言われても……。

 

じゃあ、どうしたらいいのでしょうか?

 

簡単です。最初に痛みをある程度減らしてあげればいいんです。

 

マッサージやストレッチ、(私はプラス筋筋膜リリース)などで筋肉を柔らかくして痛みを減らして、それから痛くない範囲からの運動。

 

病院や整骨院では、一人当たりの施術時間が短いので、難しいのかもしれませんね。

 

当院では、他の症状で来院されていた40代男性の方が、「あと、膝が痛くて、半月板がすり減っていると病院で言われて正座なども控えている」とおっしゃられていましたので、3回ほど主症状の治療と併せて、ちょっと膝へのマッサージや筋筋膜リリースしたら「痛みが気にならなくなった」と言っていただきました。また「正座もだいぶんしやすくなり出来ます」と。

「そしたら、毎日、数分でもいいので正座をされてください。」とお伝えしました。 

 

痛くなければ、正座はとてもいいストレッチになります。

 

よく「テレビや病院、整骨院、あとは整体院で、正座は膝に悪いと聞いたので葬式など冠婚葬祭以外ではずっとしていない。」と聞きます。

 

膝が痛い人にはもちろん悪いのですが、

 

正座をしてみて、膝がちょっと張るくらいであればした方がいいです。(自己責任でお願いします。)

 

毎日1~2分くらい。長くする必要はないです。

 

ストレッチです。

 

さきほどのテレビや病院、整骨院などでは「痛い時に無理をしたらいけない」という意味でおっしゃられているのだと思います。

 

無理でなければした方がいいと思います。

 

イス生活のみでほとんど正座どころかあぐらもかかないし、横座りなども一切しないという方もいらっしゃいます。

 

運動で屈伸運動などされている方は別ですが、高齢で、ほとんどイス生活で膝は屈曲90度までしか曲げません、という方は、90度以上が曲げにくくなっていくのです。

 

先ほどご紹介した80歳代の女性とはまた別の女性の高齢者の方が、膝が痛くて来院されたとき、生活はほとんどイス生活とのことでした。

 

そして「お風呂に入って、体を洗うとき、低いお風呂のイスに座れないんですよ。ドスンッってなるので怖いんです。また、お風呂の中に座るのもとても大変なんです。」と。

 

その方は、マッサージがお好きな方でしたので、マッサージがてらに、週2回来られていました。だいぶかかりましたが、体重をかけないなら正座の姿勢が出来るようになられました。

 

もちろん、お風呂のイスにも怖くなく座れるようになられました。

 

筋肉は使わない(伸ばさない)と、縮んで細くなって、伸びにくくなってしまいます。

 

出来るだけ痛みがないときは使いましょう。

 

膝が痛くなったら、まずは自分で膝関節の上下の筋肉をやさしくマッサージしてみてください。そしたら、その後にストレッチなどしてみてください。マッサージせずにするよりも曲がりやすく伸びやすくなると思います。

 

そしたら、リハビリなど筋トレもしやすくなると思います。

 

いつものように記事が長くなりまして、失礼いたしました。

 

このへんで今日のブログはおしまいということで。

 

疲れました。では。ニコニコ

 

実は、膝の治療もすごく得意分野なんですよ!